イタリア年金者組合最初の頁

7.SPIの組合員のサンプリング 調査結果 (2007年12月、LIderEta出版)                       

@       組合員の場合は、年金者組合(SPI)が行っている主な役割についての感じ方をどう解釈するのか。高齢組合員が年金者の組合であると思っており、高齢者の権利を守る組織(31.4%)であり、年金を守る組合(21.4%)であると感じている。そして2割に近い人たちがSPIがサービスを提供する組織と評価しており、そのなかで「自主管理と連帯の会Auser」が位置している。

A      非組合員の場合には、SPIについては、2/3が年金を守る組織であり、高齢者の権利を守る組織であると評価している。非組合員の場合には、サービスを提供する組織としての評価は半減している。

B       SPIの組合員になった理由は、約4割の人が「考え方の類似であり、「過去の歴史との総括」や「サービスや保護活動」については、かなりの評価があり、両方で過半数をしめている。

C       非組合員の場合には、約4割の人が「理由はない」と回答しているが、これこそSPIの拡大の可能性が高いことを示しているし、まだ「十分な説明がない」のが2割もあり、もっと親切に語る必要がある。良質なサービスがあれば加入してもよいということは、まだまだ宣伝や浸透していく努力が不足していることになる。 

D       SPIの組合員になった理由は、圧倒的に小学校も卒業していない「資格がない」22.6%や「小学校卒業」の39.4%が多く、またSPIのサービス/ 保護の活動の受け入れも60.4%と、高いことは、やはり学歴のあまりない層がSPI―CGILの受け手としての主役になっていることを示している。

E       年齢別に見れば歴然とするが、やはり70歳台前半や75歳以上の組合員が長期にわたってSPIを支えてきており、その歴史性の存在感が増している。逆に53歳〜64歳や65〜69歳のピークの山でも、組合員暦が39.1%や41%と高くなっていることは、SPIの将来の発展性を予言している。

F      SPIを知っている人の約8割は、すでに組合員であり、友人に教えられた人も入れれば、ほぼ99%に浸透している。

G       SPIの組合事務所への出入りの理由は、「政治的参加」と「社会性や対決、交流の場」として、7割を超えた人々が求めており、いかに論争をしたがるかの交戦性や社会性、そして政治的参加を求めているかが、日本人との思考の差ではないかと思う。

H       SPIの組合活動に参加しにくい理由のトップは、「関心が無い」人が6割もあり、SPI―CGILの組合参加の民主主義の達成への道もはるかに遠いと思われる。しかも「自宅から遠い(24.8%)」不便さや、「事務所に近づきにくい(11.2%)」雰囲気も克服することが必要であろう。

I       SPIの活動をみんなで知ることは「いいことであり」が半数であり、「まあまあ」まで入れれば9割に達するが、この比較の地域分布の状況の中では、やはり南部地域での活動が十分理解されていないことが反映している。

J       SPIが、社会のために高齢者を積極的に資源として活用することに対しては「大いによい」が31.2%であり、方針上のテーマとしては十分受け入れられていることは評価もされ、「まあまあ」まで合わされば、90%近い組合員が方針を評価していることになり、すばらしいことである。

K  「SPIにさらに何を望むのか」という問いには3分の1の人が「何もない、満足」という回答であるが、まだすべきことがあるとして、「よりサービス/ 保護の活動」をあげている。さらに、ほほ同程度で「イニシャティブ」「管理的・組織的能力」「より人的資質の活用」を列挙しているも考えなければならない。


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